こんばんは、じゅんです。
今回は、囲碁初段から高段者になるための秘策を解説していこうと思います!
本題に入る前に、まずは私の経歴を簡単に紹介。
・囲碁歴15年以上(引退期間を除くと実質7年ぐらい)
・野狐囲碁ネット対局6段
・囲碁クエスト(9路盤のみ)4段
・大会優勝経験あり
現在6段なので、初段から高段に上がる過程をしっかりと経験しています。
その経験を活かして、
私が高段者になるためにやってきたことや、最近のAIを活かした勉強法を3つ紹介します。
初段になってからたくさん対局しているのに棋力が上がらない、なかなか勝てないという方は、ぜひ最後まで読んでみてほしいです。
初段⇒高段方法① 基礎的な詰碁をマスター
高段者を目指す場合、詰碁(死活)は避けて通れません。
石の死活というのは、囲碁の勝敗に直結するからです。
せっかく大石をとれていたのに、一手のミスで相手に生きられてしまい大逆転されるという経験がありませんか?
そういったミスを減らすには地道な基礎詰碁トレーニングが必要です。
なぜなら実戦に現れる死活の9割は基礎的なものだからです。
応用的な難しい詰碁になればなるほど、実戦で出会うことが少なくなってくると思ってよいでしょう。
なので、最重要なのは基礎的な詰碁をマスターすること。
高段者というと応用のイメージがありますが、そうではなく基礎を固めることで重要なのです。
初段の人におすすめの詰碁本3選
初段の人におすすめの詰碁本は、以下の3つ。
・『ひと目の詰碁 やさしい問題を反復練習』趙治勲
⇒かなり詰碁に自信がない人・級位者向け
・『初段合格の死活150題』 (囲碁文庫)
⇒詰碁に自信がない人向け
・『三段合格の死活150題』 (囲碁文庫)
⇒基礎的な詰碁をいくつか理解している人向け。これを完璧に出来れば、アマ高段者に必要な詰碁力は備わります。
詰碁本の読み方
詰碁本は一冊を何週もして、どの問題でも完璧に解けるようにすることが大切です。
よくあるのが、詰碁本を何冊も持っているけど全て中途半端になっているという状態ですが、これはあまりお勧めできません。
人間はどうしても忘れやすい生き物なので、定期的に詰碁の復習必要ですが、一冊に絞っておくと便利なのは言うまでもないですね。
なのでこの本は完璧にマスターしたと実感するまでは、次の本に移らないようにしましょう。
もし難しい詰碁に出会ったときは、碁盤に並べたり棋譜編集ソフトに打ち込んだりして試行錯誤してみましょう。
簡単な詰碁ならいちいち並べなくてよいかもしれませんが、難易度が上がっていく内に頭の中だけでは理解するのが難しくなってきます。
私はいつも棋院エディターという日本棋院が提供している棋譜編集ソフトを活用しています。
リンク:棋院エディターによる詰碁の勉強方法(※制作予定)
棋譜編集ソフトのメリットは1クリックで元の詰碁形に戻せるので、いろいろな手を試してみるのに向いていることです。
詰碁を苦手とする人は多いですが、その分ちゃんと勉強すれば他の人と差をつけれます。
世界が変わりますよ。
初段⇒高段方法② 秀策の棋譜並べで大局観を養う
おすすめは本因坊秀策の棋譜を全て並べきることです。
巷では「秀策の棋譜を並べると棋力が2つ上がる」なんて言われていますが、私もそれを実感しています。
私の大局観はここから養ったと言っても過言ではないからです。
一番驚いたのは、全棋譜並べ達成と同時期に、ただのアマチュアの私が圧倒的格上の院生上位クラスに一度だけ勝てたことですね。
正直、途中までボコボコにされていたので誇れることではないかもしれませんが、相手の一瞬のスキをつけるだけの力が備わっていました。
また、指導碁とはいえプロ棋士に2子で勝てたのもこの頃だったはずです。
雰囲気で秀策の棋譜並べが良いと言っているわけではなく、実際に得たものがあまりにも大きすぎたので強くおすすめしています。
ポイントは、並べて終わりではなく、良いと思った手を1つ2つだけでも良いのでメモしておくと効果が上がります。
上で紹介した詰碁トレーニングと並行して行えるとより良いと思います。
もし秀策の全棋譜を並べるのが難しい場合は、数局でもいいので何度も並べて、何も見ずに完璧再現出来るまでやってみましょう。
「今はAI時代でしょ?そんな昔の棋譜並べて意味あるの?」
こんな風に思う方もいるかもしれません。
もちろん、最新の棋譜を並べるのもいいでしょう。
しかし、全てとは言いませんが最新の棋譜は本当に難解なものが多いです。
特にトッププロの頂上決戦などは、アマ高段者からしても「え?どういうこと?」というようなことが少なからず起こります。
解説のプロの方ですら難しいという感想をいう事があるのですから、あたりまえですね。
対して、本因坊秀策は簡明に勝つということで有名です。
派手さや複雑さよりも、秀策のように地道に勝ちに繋げていくような大局観を身に着けることが初段の人には重要だと私は思います。
秀策の御城碁19連勝負けなしという大偉業はその安定した強さの裏付けになっていると思います。
私は初段の人が棋譜並べをするのであれば出来るだけ簡明で複雑ではないものが良いと思ういます。
高段者になる上で重要なのは、基礎のマスターと大局観を身につけることだからです。
現に私はAIが発展していく10年間囲碁から離れていましたが、今でも昔と変わりない棋力で打てています。
この10年間で布石が大きく様変わりしましたが、今も昔も囲碁の本質は同じです。
秀策のコスミという、秀策が愛用した手がAIによって再評価されるなんてこともありました。
歴代最強棋士(碁聖)と謡われる秀策の棋譜を並べることは、その囲碁の本質に触れることそのものだと思ってください。
いわゆるAIとの一致率が重要になるトッププロ同士の対局なら話は変わってくるかもしれませんが、アマ初段であればAIを気にする必要はないです。
初段⇒高段方法③ AIの活用
初段の人はAIを気にする必要はないと言いましたが、一個だけやっておいても良いかなと思うことがあります。
それは、悪手の確認です。
高段者になるために必要なのは悪手の数を極限までに減らすことなので、そのために
『AIの一手』というサイトを活用します。
自分の棋譜(sgfファイル)をサイトにアップロードすることで、AIが棋譜を分析してくれます。
リンク:野狐囲碁sgfファイル保存方法(※制作予定)
このサイトの良い所は、クリック1つで悪手だった場所まで飛べるので、棋譜の悪手だけをサクっと確認することが可能なのです。
無料と有料のサービスがあり、悪手の確認だけであれば無料サービスで問題ないと思います。
ただ無料で使い続けていると、制限でAI分析の速度が遅くなるのでそれが気になる、あるいはサイトが好きになったら有料サービスに切り替えるのも良いかもしれませんね。
ちなみに私は、AIの一手(無料)⇒野狐囲碁絶芸検討⇒katagoの順でAIを試してきましたが、最終的には野狐囲碁の絶芸検討に落ち着いています。
リンク:野狐囲碁絶芸検討のやり方(※制作予定)
ただ最初から野狐囲碁の絶芸検討だとわかりにくい可能性があるので、AIの一手で、AIを使った勉強の感覚を掴んでみるのが良いかなと個人的には良いと思います。
最後に
いかかだったでしょうか?
最後まで読んでくださった方は、少なからず囲碁に関心を持ってたり悩みを抱える方だと思います。
そういった方のために、私の経験が役に立つのではないかと思いこの記事を書かせていただきましたが、内容に関しては自信を持っておすすめ出来るのでぜひ実戦していただきたいです。
今後も囲碁の上達に関する記事を適宜投稿していこうと思いますので、囲碁が好きで強くなりたい、まだよくわからないけど興味があるという方はぜひまた当ブログに立ち寄っていただけると嬉しいです。