こんにちは!じゅんです。
暮秋というにふさわしい気候となってまいりましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
今回は、自戦棋譜解説をやっていこうと思います。
この記事は、私が重要だと感じた場面の解説で構成されています。
お相手はアマ6段の方で、手合いは互先、黒番が私。
それでは、どうぞ!
棋譜解説
序盤は順調
布石は、黒15までで黒が3隅を確保する展開となりました。
黒が足早で、白は堅さ重視といった感じですね。
白16に対して黒17とハサんだ辺りから、局面が動き出します。
黒28までで、白を攻めながら右上隅を大きくしていきました。
右辺の白を逃がしながら、左辺の白に食い込んでいこうという作戦です。
ここまでの進行も、黒としては悪くないという感覚でした。
痛恨一手、雲行きが悪くなる
さて、これ以上右上隅をほっとくのはまずいと感じたのか、相手が打ち込んできました。
こういう時、黒としては対応が難しいです。
私は、踏み込んできた白に最大の圧力をかける手を選びました。
それが黒2のケイマです。
次に、相手は白3とツケてきました。
サバキの基本はツケなので、妥当といったところでしょう。
さて、ここで私が打ったのが黒4の割り込みですが、ここで四-7に伸びたり、五-8にハネたりするのは”きかされ”です。
黒が強いエリアですから、厳しく白を追及していくことが大切です。
白は六-9と上からアテるのでは辛いということで、逆からアテてきました。
正直、この手は予想外でしたが思いのほか悪くないのかもしれません。
さて、ここで私が大きく後悔したのが、黒10のノビです。
なぜ、後悔してたかというと、
このように黒10とツグべきだったからです。
その後、正解図1-2のように進んだ場合、棋譜④との差は一目瞭然です。
また、黒4に対して白5とコスんできたら、黒14までで黒優勢です。
実戦では、その後棋譜⑤のように進んでいきました。
白は二-9へツケてきました。
黒2のハネに対して、白3、黒4、白5とコウにするのが白の作戦です。
ここでは、黒4と当てずに三-14にツイでおくべきだったかもしれません。
そして始まったコウですが、コウ材として黒10のノゾキを選びました。
白も素直に受けるわけがなく、白11です。
白は黒に十-12に打たせて、自分は白十一-9に並ぶといった作戦だったのでしょう。
そうなると、黒は両ノゾキという悪い形になるため、黒12と反発しました。
結果的に白も白13で黒を突き破る形となり、正直この展開は黒が苦しいと感じていました。
劣勢かと思いきや
さて棋譜⑤で右辺の黒が弱くなり、「まずいな・・・」と感じていた私ですが、意外な展開が待ってました。
白1のケイマには黒2のケイマで白を分断。
白5と黒を分断されても黒6から黒22までで、白の眼をとりながら生きを確保出来ました。
対局中は、単純に白の攻め方に問題があったのかなと思っていました。
しかし、後々検討してみると、なかなか黒を攻める手が見つからないんですね。
そして、相手は白1とかけつぎました。
黒は2、4とハネついで白の急所を奪い、最終的に白11とコウにせざるおえない状況にもっていきました。
上辺と右上隅がコウとなっていることに気づいたでしょうか?
つまり、必ずどちらかのコウは勝利することが出来るのです。
当然白は右辺を捨てるわけにはいかないので、上辺の白を取ることが出来ました。
ここで対局は決着したといっていいでしょう。
221手完 黒中押し勝ち
さいごに
今回の対局は、なかなかハラハラドキドキするものでした。
見返してみると、この手はなかったよなぁと反省する部分も多く、とても勉強になったと思います。
しかし、私は中盤における大局観のようなものには自信があるので、級位者や3段あたりぐらいまでの方なら、参考に出来る部分がいくつかあったのではないかと思います。
囲碁は「筋」が大切です。
そこを守っていれば極端に状況が悪くなることはありません。
私は、目先の地より筋が良いかということを重点において対局しています。
それでは、また次回お会いしましょう!